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愛猫の最期 どう向き合う?

最愛のペットたちの最期とどう向き合ったらいいのか。

その存在がかけがえのないものであればあるほど誰しも大いに悩むところです。

そして様々な考え方があると思います。

そのことについて、2018年3月5日付けの熊本日日新聞くらし欄に貴重な記事が掲載されていました。以下その紹介です。


愛猫の最期 どう向き合う?

「ペットは家族の一員」と言われて久しい。中でも甘え上手で”癒し系“の猫は、ライバルの犬を逆転して人気沸騰中だ。でも、飼えば必ず別れの時は来る。飼育環境が向上して長寿化し、ますます離れ難い愛猫の最期とどう向き合うべきか。「飼い主の死生観が問われる時代になった」と専門家は指摘する。

延命か安楽死か

ペットフード協会(東京都)の調べでは、昨年の猫の飼育数は約953万匹、犬は約892万匹で、1994年の調査開始以来、初めて猫が犬を逆転した。背景として、業者からの購入が一般的な犬と比べ、拾ったりもらったりできる猫の「経済性」を挙げる声もある。

裏を返せば、飼い犬は「血統書付き」が大半で、猫は「野良出身」が多いということ。峰動物病院(東京都)院長の沖山峯保さん(69)は「野良猫はウイルスなど多様の病気の因子を持っている。ワクチン接種などを通じ、早めに主治医を決めておきたい」と話す。

監修を手掛けた手引書「やさしい猫の看取(みと)り方」(角川春樹事務所)では、老化や病気の兆候に加え、健康保険のない動物医療の費用負担についても解説。獣医師の間でも賛否が分かれる安楽死も、選択肢から排除すべきではないとした。

ペットを家族とみる意識も行き過ぎると危ういと沖山さん。「例えば呼吸器疾患で重体の猫を酸素室で延命する場合、うちの病院でも月に数十万はかかる。飼い主の家に受験生がいれば、猫の命と子どもの進学で二者択一を迫るような理不尽な事態が起きかねない」

「一秒でも長く生きて」と思うか「早く苦痛から解放してあげたい」と思うかは人それぞれ。

問われる飼い主の死生観

「飼い主の人生経験、死生観が出ます。『精一杯やった』と思える選択ができれば、どんな最後でも最善。主治医とよく相談してほしい」

一方、「命が全うされる瞬間に立ち会える幸せに、飼い主はもっと気付くべき」と言うのは、動物ライターの加藤由子さん(68)。3年前の著書「猫とさいごの日まで幸せに暮らす本(大泉書店)で、室内飼いで長寿化した猫の老いや死を巡るノウハウを紹介した。

大学で動物行動学を専攻し「生き物は死ぬ。だから生が美しい」が持論。「ペットを飼う醍(だい)醐味(ごみ)は、出会いに感謝し、限りある生を共に喜べること。生と一体の死から目をそらす飼い主は、いざという時に取り乱し、ペットロスに陥りやすい」

昨年、生涯4匹目となる愛猫「まる」を自宅でみとり、死生観が深まったという。「18歳と高齢で腎不全でもあったので、死の瞬間も悲しみはなかった。自然の摂理を受け止めて逝った姿に、命の尊さを思いました」

<熊本日日新聞 くらし欄(2018年3月5日)>


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